希望の島プロジェクト 仲間たちのブログ

レコメン道

下町ロケット

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久しぶりのレコメン道。
今年は、つん読にされている可哀そうな数多の本を、
少しでも多く読んであげたいと思っているのですが、
まだ一冊も読めてません。

少し前に読んだ本ですが、
平成23年度上半期の直木賞を受賞作品であり、
今も本屋さんで平積みになってる本なので、
読んだ方や今読んでる方も多いのではないでしょうか。

文学作品としてよりもむしろエンターテイメント性の濃い作品のような気がしますが、
ただストーリー展開が軽快で面白いということよりも、
下町にある技術一本の中小企業が景気や元請けや競合他社から降りかかる様々な困難を乗り越えて、
ロケットを打ち上げる(厳密にはロケット部品を製造する)にいたるという、
夢を実現するまでの道程が心理描写や社会情勢を盛り込みながら表現されており、
読む者が物語に引き込まれていく感覚があります。

とにもかくにも『夢』のあるお話です。
今多くの人が欲しているストーリーなのかもしれません。
僕も元気と勇気をいただきました。

よろしかったらいかがでしょうか?

へっぽこ

噂の生どら

最初に「噂の生どら」と聞いて、思い浮かんだのは、
お昼のメロドラマだった。

実際にはその正体は、今人気の生どら焼きなのであった。
で、これを作っているのが、奥出雲の松葉屋という和菓子屋さん。
昨年末に、塔村クン(政経塾の後輩、前項参照)の
卒塾フォーラムの手伝いで、初めて奥出雲を訪れた際、
パネリストをしていた松葉屋の若女将(?)、内田咲子さんのお話が、
とても面白かったので、「次回お店へ会いに行きます。」と伝えたのだが、
それが今回の選挙の手伝いで、思ったより早く実現されたのである。
決して、内田さんが美人だから会いに行ったわけではない。
・・・いや、正直に言うとそれも少しはある。
でも一番は、パネルディスカッションでは時間が足りず聞けなかった、
松葉屋での苦労話を聞きに行くためだったのだ。

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松葉屋さんは、10年ほど前に、国道沿いの新しいお店に移転したのだが、
その際に当時留学していた咲子さんはお店を手伝うために帰ってきた。
しかし、コンサルの指導のもと作った新しいお店の入りはさっぱりだったという。
どん底を味わった内田さんは夜逃げまで考えたそうだ。
それが、お客さんの言葉をきっかけに、
コンサルの言葉通りに展開した洋菓子をやめ、
長い年月をかけて培ってきた和菓子に回帰することを決心し、
その中で生まれたのが「噂の生どら」である。

今は、ニューヨークにまで展開するこのお菓子。
でもそこにたどり着くには、並ならぬ苦労があったに違いない
と初めてお話を聞いた際に感じた僕は、
その苦労話を聞き出すために、この日を待ったというわけである。
その苦労とそれを克服するプロセスはここでは書ききれないが、
やはり、地方をベースに事業を始めたものにとって、
とても勉強になるものだった。

Sakikosan

結果を出すにいたる過程を振り返り、
咲子さんが言うのは、夢をあきらめず語り続けることで、
徐々に夢が実現していき、それを見て周りも心が一つになったということ。

その夢というのは、咲子さんの過去の海外経験と
前述の苦労の日々が生んだもので、
日本の文化の誇りを世界に発信すること、
自分と松葉屋を育み、支えてくれた奥出雲のために、
役立ちたいということ、
そしてそのために、奥出雲という田舎の町から、
世界に通用する和菓子を送り出すということである。

10年前はほぼ家族経営だった松葉屋さんは、
もう三十数人の従業員を抱える地域になくてはならない
雇用の場となっている。

本業を通じて地域のよさを発信し、
本業を通じて地域へ貢献していく。
そんな松葉屋さんの姿勢と、
そのパワーの源泉たる咲子さんの熱き思いを目の当たりにして、
お腹はいっぱいになったのだが、
やっぱり生どらは別腹へとどんどん吸い込まれていく
山陰からの家路であった・・・




落日燃ゆ

レコメン道という新しいコーナーが立ち上がりました。
(<コーナー立ち上げる前に普通に更新しろっつーの!)
分野を問わず、お気に入りをお勧めするコーナーです。

第一回目は、本です。(第二回がいつあるか分かりませんが・・・)
最近、あんまり本を読むことができていません。
特に小説は、仕事と直結しないということで心のどこかにうしろめたさがあり、
遠のいています。

たしかに小説は、実用書とは違い、即実践で使えるような知識は与えてくれませんが、
そういう本からは決して得られぬ人間の機微について語りかけ、感受性を刺激し、
人間の深みを増してくれるとても大きな効用を持つものだと本当は思ってます。
芸術鑑賞や自然体験などもそうだと思いますが、一見何の役にも立たなそうで、
回りまわって仕事にもいい結果をもたらすのだとも思います。

時間は作るもので、結局いい加減な時間の使い方もしているのだから、
小説くらい読む時間はひねり出せ、と思うのですが、なかなかできません。
しかし、先月、結構移動の時間が多かったこともあって、
本屋でたまたま手に取った本を買って読んでみました。

城山三郎の歴史小説「落日燃ゆ」です。

Rakujitsumoyu

東京裁判で唯一文官として処刑されたA級戦犯・広田弘毅の生涯を
描いたものです。

戦前から戦中にかけ、外交官として、首相として、
常に戦争回避、和平交渉のための努力を重ね、
時に危機を救う外交成果を残しながらも
時代の流れを食い止めることはできませんでした。

戦争犯罪人どころかむしろその正反対の人生を歩んだ広田は、
しかし、当時の感覚からしてもひどすぎるその仕打ちに対しても、
結果として戦争を食い止めることができなかった責任を感じ、
また他の多くの文官の代表としての役割を自ら任じ、
そして何より「自ら計らわぬ」信条を持って、
ただ静かに自ら死を待ったのです。

パフォーマンスで少しでも自分を大きく見せようしたり、
自らの地位に恋々として生き残り策を画策したりするのが当たり前の、
今の政治の世界、そして社会全体が、
広田のような気概をもつことができたなら、
経済危機も政治不信も懼るるに足りないと思うのですがどうでしょうか。

もっともこれは自分に対する戒めでもあります。
広田の社会の道具に徹する覚悟と責任感、
自ら計らぬ無私無欲さは、世のために役立ちたいと思うならば、
本来持ち合わせてしかるべきものかもしれません。
まあ、遠く及ばなくとも近づく努力はしたいな、と。(<弱っ)

もちろん、小説ですから全てを史実として鵜呑みにすることはできませんが、
史実か史実でないかは、とりあえず置いておいて、
感じたことを自分の血肉にするのが小説や芸術の醍醐味ですから、
次に僕を見かけた時にちょっと哀愁漂う外交官になりきっていても、
笑って許してください。(<そういうことではないような・・・)

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